■ヤツとの出会い

「なんでいつも後手なんだよ!」
「土地しか引かねー!!!」
「相手トップ強過ぎ!!!」

ムカつくぜ!!!

やあやあちょっと落ち着いて考えてみよう。
学校のお勉強で習った数学では、サイコロを振ってある目が出る確率はそれぞれ等しいはずだ。

なのになぜ、この大会のために必死になって練習してきた俺が、周りの奴よりデッキに金をかけた俺が、ダイスでいつも負けて、初手に土地はなくて、イーブンな場では土地をトップし続けなくちゃいけないんだ!そんなの絶対おかしいぜ!!!

僕はMTGをしているとこんな感情になることがよくある。

何もMTGだけに限らないかもしれない。なんで俺だけがこんな目に合わなくちゃならないんだ。
傘を持たず、洗濯物を干した日に限って雨が降る。
お気に入りの靴に泥が跳ねる。買いたかった本は売ってない、最悪だ。

こいつは一番厄介で恐ろしくて思い出すのも忌々しい不運への怒りだ。憤りだ。やり場のない不満だ。
こいつに飲み込まれたが最期、僕は友人を失い信頼を傷付け、周りに人は寄り付かず、いつも不満をブツブツ撒き散らす悲劇のヒロインモンスターになってしまう。

しかし僕たちはこいつと上手く付き合っていかなきゃいけない。なぜならこいつはいつだって、表に出る機会を窺っているし、決して消えはしないのだ。

ひとまず目の前の怒りを頭から引っ張り出して擬人化して考えてみよう。案外よくよく見れば対処可能なやつかもしれない。

■ヤツとの付き合い方

ヤツはどうしようもなく僕たちを振り回す。
頭ではそれが悪いことだと分かりつつも、それに飲み込まれ毒をまき散らすのは気持ちのよいことだ。
飲み込むには苦すぎるものだ。なんとも思わないように飲み込んでいたら、いつか破裂してしまうだろう。

僕も小さい頃はヤツを表に出さないように必死だった。けれどお気に入りのレゴで作ったロボットを友達にぶち壊されたときにそいつは爆発した。
まるで超人ハルクになったかのように、友達のレゴの街を破壊して回った。それは今でも僕の心に後悔を残している。なぜ、あんなことになってしまったんだろう?

1)ヤツが現れるのは、重要なときである。
ここぞというときにヤツはやってくる。
誰でも大事な場面で失敗することは避けたいはずだ。ましてや、自分の失敗の結果ならまだしもただの不運がその原因なら、そのときの怒りの量は恐ろしいことになる。

2)ヤツは、しばらくするといなくなる
我を忘れて怒り狂った後に残るのはみすぼらしい自分と後悔だけだ。飲み込んでしばらく耐えていれば腹に不満は貯まるかもしれないが激しい怒りは過ぎ去る。

3)自分の幸運の裏には他人の不運がある。
君が全ての状況をライブラリートップで解決したとき、完璧な場を相手の右手力で解決された対戦相手がいる。
君が傘を持って出掛けて雨に降られたとき、ずぶ濡れで家に帰る人がいる。
この幸運も実は不運と同じく厄介で、飲み込まれるとすべてを失う点では一致している。

■冷静になるために

僕はこの不運と幸運に起因する感情の爆発と、それに飲み込まれたモンスターの目撃談や体験談を募集したい。そしてそれらとどうやったら上手くつき合えるか知りたい。以上のことについて情報をお持ちの方は、今すぐコメント欄に情報を提供してほしい。

僕やあなたがヤツと上手く付き合うようになれますように。

みみみ

コメント

ハリー
2017年12月19日12:53

恵まれた時にそれを取り逃がすことのないよう、常に努力し続けることくらいですかね…
ヤツに負けて適当に過ごすと、見つかるはずだった幸運を知らず知らずのうちに取り逃がすことになると思います

ハリー
2017年12月19日12:53

禍福は糾える縄の如しと言いますしね

みみみ
2017年12月19日23:11

>ハリーさん
答えを持つのが常に難しい問題ですよね。
ヤツには幸運を隠す習性があるっていうのは目から鱗でした。
禍福は糾える縄の如し……それを適切に判断して行動できるかは自分次第ですね。

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